「不登校の子どもの、家での過ごし方に悩んでいる」
「学校に行けなくても、子どもには良い体験を積ませたい」
子どもが不登校になったとき、多くのご家庭では、子どものサポート方法に悩むことと思います。
そのようなとき、子ども合うものがあれば、習い事を利用するのも一つです。
不登校だから習い事はNGなんてことはありません。むしろ、お子さんが興味を持ってることがあれば、できるだけ体験させてあげて欲しいと思います。
お子さんが楽しく活動できたら、そこは子どもにとっての居場所になります。
では、お子さんに合った習い事はどのように探すとよいでしょうか。気をつけることはあるのでしょうか。
この記事では、不登校のお子さんに習い事を検討する際に、意識しておくと良いであろう点をまとめました。習い事のスタイルや、それぞれのメリットについても触れていますので、ぜひ参考にしてください。
- 1. 不登校の子どもの心に寄り添うには?習い事探しで一番大切にしたいこと
- 2. 不登校の子どもの習い事探しで気をつけたい4つのポイント
- 2.1. 1.その子に合ったタイミングで始める
- 2.2. 2.子どもがやりたいと思えることを探す
- 2.3. 3.子どもに決定してもらう
- 2.4. 4.合わなければやめる・休む選択をする
- 3. 習い事のタイプは様々。自分の子どもに合うスタイルを探してみよう!
- 3.1. 通うタイプの習い事のメリット・向いているタイプ
- 3.2. オンラインタイプの習い事のメリット・向いているタイプ
- 3.3. 個別タイプの習い事のメリット・向いているタイプ
- 3.4. ペアや小集団の習い事のメリット・向いているタイプ
- 3.5. 大人数グループの習い事のメリット・向いているタイプ
- 4. まとめ
不登校の子どもの心に寄り添うには?習い事探しで一番大切にしたいこと
不登校の子どもに合った習い事を見つけるには、何を意識しておくと良いか、考えてみましょう。
習い事をさせたいと考える理由は、「子どもに合う環境を与えたい」「好きなことをさせてあげたい」等、様々だと思います。どれも大事ですよね。
そして恐らくそこには、「習い事が子どもの居場所になってくれたら」という願いもあるのではないでしょうか。
そうだとしたら、子どもにぴったりの習い事を探すには、そこが「子どもの居場所となるだろうか」と意識することが大切になります。
この視点を持つことで、子どもの心に寄り添った習い事探しができ、適した教室を見つけられるでしょう。
居場所は「安心できる場所」「一人じゃないと感じられる場所」「心の拠り所になる場所」のような表現がされるように、人が安定的に生きていく上で大切な役割を持つことがあります。
ぜひ「ここは子どもが居心地よく過ごせる場所かな?」という視点で、習い事探しをしてみてください。
不登校の子どもの習い事探しで気をつけたい4つのポイント
子ども目線で習い事探しをするには、「そこが居場所になるだろうか」という視点を持つと良い、という考え方をお伝えしました。
これを踏まえて、習い事探しの過程で、他に気をつける点はあるのかを考えてみましょう。子どもの気持ちを大切にしたサポートができるよう、以下の4つのポイントをご紹介します。
1.その子に合ったタイミングで始める
習い事を始めることについて、子どもは本当に望んでいるのか、気持ちの再確認をしておきましょう。
お子さんによっては、家族以外の誰かと関わるよりも、「ただ家でゆっくり休みたい」「お母さんやお父さんと一緒の時間を持てていれば安心」というお子さんもいます。そのような状態のときは、まだ習い事を始めるタイミングではないかもしれません。
家庭以外の居場所があることや、家族ではない第三者との関わりは、子どもにとって支えになり良い影響を与えますが、タイミングも大事です。
家庭でのお子さんの様子を観察して、「家族以外の誰かと関りを持つとよさそうだ」「習い事をしたら良い経験ができそうだ」と感じられる状態なら、親子で話し合ってみると良いでしょう。
2.子どもがやりたいと思えることを探す
日頃から本人の興味関心に注目しておきましょう。
本人の好きなことを通して、達成感や充実感が得られる。そのような良い体験を積める習い事が見つかれば、理想的です。
頑張らずに楽しんでできることや、頑張っていると感じないくらい夢中になれることを体験できたら、お子さんの笑顔が増えるのは間違いないですよね。
そのためにも、子どもの「好き・嫌い」を知っておくことは大切です。
- 我が子が何に関心を持っているのか
- どんなことに喜びを感じているのか
- 嫌いなことは何か
等、普段のお子さんと関わりの中で観察してみましょう。
3.子どもに決定してもらう
習い事を始めるかどうか、何を習うのか。最後の決定を子どもに任せることも大切にしたいポイントです。
自分で決める経験は、子どもが自分を理解するきっかけになります。
また、自分で物事を決めると、選択した結果がどのようなものであっても、子どもはそれを受け入れて納得しようとします。
こういった経験の積み重ねは、子どもの成長には欠かせないものです。
情報を集めて選択肢を用意し、お子さんと一緒に検討をしたら、最後の決断は本人に委ねることを意識してみてください。
4.合わなければやめる・休む選択をする
子どもが「やりたい!」と言うから始めたのに、すぐに「もうやらない」と言いだした。習い事さえも「今日は休みたい」と言う。そんなこともあるかもしれません。
昔は何事も続けることが良しとされ、休んだりやめたりすることにネガティブなイメージを持たれることが多かったですが、今はそのような考え方ばかりではないですよね。
子どもが前向きに習い事に取り組めない状態になったのであれば、早い段階でやめる、お休みをするといった選択をしても問題はありません。
子どもにとっては、まだ本当にハマれるもの、好きなものが見つかっていないだけに過ぎません。
がっがりすることなく、結果の一つとして捉えると次に進みやすいものです。ゆっくりサポートしていきましょう。
子どもが習い事を嫌がるようになったときは、続けられるように励ますよりも、子どもに質問をしてみると良い場合もあります。
「どうして辞めたいのかな」
「それはどうしてなのかな」
「それは〇〇ってことなのかな、それとも△△ってことなのかな」
一つ突っ込んだ問いかけをすると、子どもの気持ちの細かな部分が現れてきます。そうすると、その子にとって大切なことや、必要なサポートが分かることもあります。
以上の4つを参考に、子どもが喜ぶ習い事探しをしてみてくださいね。
習い事のタイプは様々。自分の子どもに合うスタイルを探してみよう!
習い事のスタイルは、教室に通うタイプ、オンラインタイプ、グループ、個別など様々です。
ここではスタイル別のメリットや、向いているタイプを考えてみます。目的の習い事に複数のスタイルがあった場合に、参考にしてください。
通うタイプの習い事のメリット・向いているタイプ
通うタイプの習い事の場合、考えられるメリットとしては、次のようなものがあります。
通うタイプの習い事のメリット
- リアルな場で人と交流ができる
- 普段(自宅)とは違う環境で活動できる
- 外出をすることで、体を動かせる
- 外出を通した気分転換ができる
行く先が学校でなければ外出はできる、お出かけはもともと好き、人と交流するのが好き、というお子さんの場合、通うタイプの習い事を考えてもよさそうですね。
「電車に乗る」という楽しみが習い事へのモチベーションになる、というお子さんもいるかもしれません。親子で習い事に向かう場合は、親御さんがリフレッシュの時間を持てる、ということもあるでしょう。
オンラインタイプの習い事のメリット・向いているタイプ
最近はオンライン受講ができる習い事も増えています。オンラインタイプの習い事のメリットには、次のようなものが挙げられます。
オンラインタイプの習い事のメリット
- どこに住んでいてもできる
- 移動に時間を取られない
- 慣れ親しんだ場所(自宅)で落ち着いて受講できる
- 遠く離れた人同士の交流ができる
自宅近くに興味のある習い事がない、お子さんが自宅で過ごすことを好むタイプである、といったご家庭の場合、オンラインタイプの習い事を検討するとよいでしょう。
通学やオンラインといったスタイルに加えて、個別、ペア、大小のグループといった違いもあります。それぞれのメリットや向いているタイプを、考えてみましょう。
個別タイプの習い事のメリット・向いているタイプ
個別タイプの習い事はどうでしょうか。
個別タイプの習い事のメリット
- 子どものペースで活動ができる
- 講師との関係を築きやすい
他の子がいると落ち着かない、先生との一対一の活動を好むお子さんには、個別スタイルの習い事が向いていると言えるでしょう。
ペアや小集団の習い事のメリット・向いているタイプ
教室によっては、ペアや4~5人程度の小集団で活動するタイプもあります。このスタイルでの習い事のメリットは、次のようなものです。
ペアや小集団の習い事のメリット
- 人数が多すぎないため、講師の目が届きやすい
- 子ども同士での交流がしやすい
講師との関係性も築きやすく、子ども同士の交流も叶うため、少人数活動に抵抗のないお子さんなら、このスタイルの習い事を検討するのも良いでしょう。
大人数グループの習い事のメリット・向いているタイプ
10人程度の比較的大きな集団での習い事はどうでしょうか。習い事の種類にもよりますが、このスタイルの習い事のメリットは、次のようなものが考えられます。
大人数グループの習い事のメリット
- 講師が一人の子どもにじっくりと目を向ける時間が少ない分、子どもが課題に集中できることもある
- 子ども同士の交流ができる
やりたいことが明確で、一人でどんどん打ち込めるタイプのお子さんなら、大きめの集団での習い事も向いていると言えるでしょう。
以上のように、習い事には様々なタイプがあります。お子さんに合った受講スタイルを考える際の参考にしてください。
まとめ
「不登校の子どもに習い事をさせたい」と考える親御さんはの多くは、「我が子が自分らしく過ごせるようなサポートをしたい」と願っている方々だと思います。
「この習い事は、子どもの居場所になりそうかな」という視点を持ちながら、
- 子どもに合ったタイミングを見計らう
- 子どもの興味関心を知る
- 子どもに決定を委ねる
- どんな過程・結果もありだと受け入れるようにする
といったことを大事にすると、お子さんが夢中になれるものが見つかり、良いサポートにつながるのではないでしょうか。
お子さんにぴったりの習い事が見つかり、良い体験を積めますように。習い事を通して、お子さんも親御さんも、安定して満たされた時間が得られることを願っています。